お盆、お正月に実家に帰るたびに「なんか前より散らかってる……」って思わん?
私は思ってた。
私の実家
- ソファに脱いだ服が積み重なってる
- モノで埋め尽くされて床が見えない
- 未開封のお中元・お歳暮が仏壇の前に山積み状態
実家のこんな様子を見て思った。
そろそろ「ゴミ屋敷」としてテレビで特集組まれるレベルになってきたなって。
だから親を説得して、実家のゴミ屋敷をごっそり片付けた。
この記事では
- 実家のゴミ屋敷を片付けるためにどう親を説得したのか
- ゴミ屋敷の片付けを成功させるために具体的に何を実践したのか
- 親を説得するために行ったプレゼンからわかった「失敗しないプレゼンの秘訣」
を解説します。
ちなみに、私自身も汚部屋出身。
私が汚部屋を脱出したときの様子
あまりの汚部屋っぷりに新聞社から取材をうけたこともある。
が、今では無事に汚部屋を脱出。
その「汚部屋を脱出したときのお話」が片付け本として宝島社より書籍化もされました。
そのため、私は床が見えないレベルの汚部屋を短期間で片付けるのはマジで得意。
そんな私が実践して大成功した「実家の片付け方法」を、この記事で紹介します。
なお、この記事はアドビさまのPR企画「みんなの資料作成」に参加して書いた記事です。
プレゼン資料を使って実家の片付けを提案したら、ゴミ屋敷がすっきり片付いた
実家を片付ける際、私は「片付けのご提案」なるパワポを作ってプレゼンを行った。
プレゼンした結果、片付け大成功!
実家のゴミ屋敷ビフォーアフター
父の部屋ビフォーアフター
母の部屋ビフォーアフター
どうよ!!!!
も~ホント、ホンッットに大変だった!!!!
親は片付けを嫌がるもの
でもさ、親に「実家、片付けてみない?」なんて言おうもんならめちゃくちゃ嫌がるよね。
- 「別に散らかってないし」
- 「これ全部いるモノだから」
- 「そのうち片付けるよ」
こういうセリフのオンパレード。
だから、説得に9割の力を注ぎ込む
だから、実家の片付けって「説得9割」「実作業1割」ぐらいの力配分が良いと思った。
ただ、うちの場合二人同時に説得すると失敗しそうだったんだよね。
なので「説得が簡単そうな方」から攻略することにした。
我が家の場合は、母の説得の方が簡単そうだったので母の攻略から始めてみた。
実際のプレゼン資料がこちら
「そろそろ片付けたいと思ってるんだけどねぇ」と言ってたから、母は「あと一押し」の状態。
だから母へはこんな資料を用意してみた。
表紙がこんな感じ
アジェンダがこんな感じ
実家にいる母から「あ、PDF届いたよ~」とLINEが来たので電話をかけて話しながらこんな感じでプレゼンした。
「寝たきりで長生きより、”元気に”長生きがいいよね」
ねぇお母さん。
おばあちゃんはさ、炊飯器のコードに足をひっかけて63歳から寝たきりになったよね。97歳で亡くなるまで、34年間一度も歩くことなく寝たきりだったよね。
これ本当につらかったと思うんだ。
施設で34年間寝たきりだもん。
やっぱりさ、どうせ長生きするなら「寝たきりで長生き」じゃなくて「元気に長生き」してほしいんだ。
お母さんには、おばあちゃんみたいなことになってほしくない。
おばあちゃん、家の中で転んだでしょ?
家が散らかってると家の中でどうしても転びやすくなる。
だから、対策として実家の片付けをしたいんだ。
こう伝えた後、さらにゴリ押し。
- 「子どもたち総出で実家の片付けをする。3日で終わらせるよ」
- 「粗大ごみの処分費用も、全部私が出すよ」
- 「あと、せっかくだからこんな感じのカワイイ部屋にしてみない?インテリア代は私が出すよ」
こんな感じのカワイイ部屋
あと一押しの状態だった母。こんな感じでプレゼンしたから「わかった!片付けるよ~」とすぐにOKが出ました。
母の説得は簡単だったが、父の説得は難攻不落
さて、問題は父だ。
母のようにいきなりPDFを送ってプレゼンしようとしたところで
- 「仕事が忙しい」
- 「あとで見とくわ」
- (一週間経って)「あ~、あれか?見たけどよくわからん」
と言うのは目に見えていたので、
父を温泉に連れて行った。
ってか父だけじゃなくて、せっかくなので家族全員で行った。久しぶりの温泉旅行だった。
かなり奮発して1人1泊数万円もする贅沢な旅館に泊まったんだけど、「最高の温泉」「豪勢な食事」「おいしい地酒」で父の機嫌が最高潮になった時に私はこう言った。
「ねぇお父さん、
来年も一緒に家族旅行しようよ」
今日の温泉旅行、本当に楽しかったよね。
温泉街で食べ歩きして、早めに宿にチェックインして、お土産買って、お夕食の懐石料理の前にゆっくりと露天風呂に入って。
今こんなに贅沢なお料理と美味しい地酒を楽しんでる。
こんなに楽しいんだから、来年も行こうよ。
来年も家族旅行をするためには、ずっと元気で足腰が健康でいないといけないよね。
だって足腰が健康でなかったら、旅行先にたどり着けないし、ましてや温泉街を歩くことだってできない。
健康でいるためには、寝たきり介護なんか絶対に避けないといけないよね。
寝たきり介護になる原因って何か知ってる?転ぶことなんだって。
どこで転ぶと思う?多くの人が自宅で転ぶんだって。
どんな自宅かっていうと、床がモノであふれてる自宅だよ。
見てこの写真。(寝たきり介護になった人のご自宅の写真を見せる)
うちの実家に少し似てない?
ってことは、うちの実家も「転ぶ」危険性があるってことだよ。
父に見せた写真に一番近い写真がこれ(フリー素材)
お父さん、今日温泉来てすごく楽しかったでしょ?
来年も再来年も一緒に旅行しようよ。
お金も子どもたちが出すよ。
だから、いつまでも自分の足で元気に旅行できるように「床だけでいい」から実家、片付けてみない?
……ってことを、提案資料をスマホで見せながら父にプレゼンした。
実際の父へのプレゼン資料
そして、ここで最後のトドメ。
お父さん、床だけ片付けるのもいいんだけどせっかくだし超カッコイイ男前な部屋にしてみない?
インテリア代、私が全額出すよ?どうかな。
「床だけ片付けるの」と、「床+お部屋もカッコよくするの」どっちがいい?
私、インテリアコーディネートがかなり得意だからこんな部屋にしてあげるよ?
するとプレゼンが終わった瞬間、おいしい地酒でゴキゲン&ほろ酔いになった父から
とOKが。
チョロすぎるぅ!!
いや、チョロいのは徹底的に戦略を練ったからなんだけど、それにしてもチョロすぎる。言質、とったよ。
「あなたのプレゼンを聞きたくない」と思ってる人にどうプレゼンするか?
でもね、父へのプレゼン内容はすごく戦略的に考えたんだよね。
だって父は「そもそも片付ける必要なんてない」って考えてるから。
そんな父に片付けをプレゼンしても「聞きたくない」って思われちゃう。
だから、「あなたのプレゼンを聞きたくない」と思ってる父に対してどうプレゼンするかを徹底的に考えた。
(1)その人に対して「投資するとこんな結果になるよ」と理想の未来を見せる
父へのプレゼンでまず私が大切にしたのは「人は投資そのものではなく、投資した結果に価値を感じている」ということだ。
だってそもそもさ、片付けってめっちゃ大変じゃない。
時間も労力もかかるし、粗大ごみも大量に出すからお金だってかかる。
もちろん私がお金を出したり掃除をしたりするから、両親がやることは「何を捨てるか」判断することくらい。
とはいえ、部屋をガラッと変化させることはとてもストレスになることだ。
でも、そうやっていろんなことを投資した先に「すっきり片付いた」素敵なお部屋が待ってる。だから投資することに価値がある。
みんな「投資をしたい」わけじゃない。
投資した「結果」がほしいんだよね。
だから父を温泉に連れて行った。
「この温泉旅行が、片付けという名の投資をした結果だよ」と実感してもらうために。
投資した未来をこうやって体験してもらう
これは本当に効果抜群だった。「投資した結果を相手に見せる」。
コレ、めっちゃ良いから普段の仕事でプレゼンする時にも応用しようと思う。
(2)「提案を受け入れるかどうか」ではなく「AとBどっちにするか」と思わせる
あと、父へのプレゼンでは「娘の提案を受け入れるかどうか」ではなく
「娘が提案してきたプランAとプランBのどっちにするか」
と思わせることも重視した。
気づいた人いると思うんだけど、母の時とは違って父へのプレゼンはラストを大幅に変えたんだよね。
どう変えたのかというと、母の時は「実家、片付けてみない?」だったのが父の時は
床だけ片付けるのと、お父さんの部屋めっちゃかっこよくするの、どっちがいい?
って選択式にしたのだ。
「AとB、どっちがいいですか?」という提案をすると相手は「AとBのどっちにするか」が自分の仕事だと思う。
ところが、「Aをやってみませんか」という提案をすると相手は「Aという提案を受け入れるかどうか」が自分の仕事だと思ってしまう。
だから、そうさせないために「(A)床だけ片付けるのと(B)お父さんの部屋めっちゃカッコよくするのどっちがいい?」と、AB選択方式の提案にしたんだ。
これ効果抜群だから実家の片付け提案の時も、何なら普段のプレゼンの時もぜひ使ってみて。すんごくオススメ。
プレゼンが大成功!実家の片付けビフォーアフター
さて、このプレゼンが大成功したおかげで実家はこんなにキレイになりました~!
見て~!!!
父の部屋ビフォーアフター
母の部屋ビフォーアフター
「具体的にどこをどう片付けたのか?」については、以下の記事で徹底解説してます。
プレゼンが大成功して「いざ実家を片付ける」って決まった時に見てみてね(今は見なくてOK)!
【PR】プレゼン資料の添削をする際は、Adobe Acrobatオンラインツールを使うと便利
ちなみに、父へのプレゼン資料はPDFにして母に見せ、事前に添削をしてもらった。
「お父さんを説得するなら、この文章はこう書いたほうが効き目があるよ~」
って感じでブラッシュアップをしてもらった。そのおかげでいい資料に仕上がったよ。
こういう風に、PDF資料の添削をしてもらう時はAdobe Acrobat オンラインツールを使うのがオススメ。
ここが良い!
- PDFにコメントを入れることができる
- 「PDFを編集」機能を使うと複数人で同時にコメントを入れられる。コメントに返信もできるから母と相談しやすくて、プレゼンの戦略もスムーズに立てられた!
- PDFをスマートフォンに送る際は「PDFを圧縮」ツールを使うと、ファイルサイズを軽くできる。ファイルサイズが重いとダウンロードに時間がかかって、プレゼン資料を読むモチベーションが下がってしまう。だからこのツールもとても重宝した。
「仕事でよくPDFを使う」「しかもそのPDFの状態でフィードバックをしたりされたりすることが多い」って方は、ぜひAcrobat オンラインツールを試してみてね。
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